発売における御挨拶
シリアルSEKが物語りますように,元々Sea lion工房が供給していた高級エッチング板をメインとするキットです.蒸気機関車をF&S工房(現Sea lion工房)を立ち上げ鋭意努力してきましたが,開発時間,莫大な開発コストと2人で開発していることから,両方の都合,健康状態がシンクロしにくく,どうしてもラグタイムが大きくなり,折角ユニークな企画をしても,他社様の開発能力に後れを取るという事態が続いております.弊工房は精密でフルワーキングを目指したモデルを工房の是としますが,改善はしているらしいですが,不況下では一般に評価されません.又,しばしばアナウンスの時期とは大幅に遅れ,皆様にも御迷惑をおかけすることから,比較的,設計,開発,量産の時間が短い,従来のSEKリリーズを復活することにしました.
これですと,Webmaster独自の考えで工程も管理できますので,今後,皆様のお財布の負担にならない程度で,継続的な開発は望めます.
又,ナローガレージ様より輸入・販売されています,価額も大きさも適当な6.5mmゲージのPowerMAXはHOの2フィート機関車にも使うことが出来,以降,推奨メインシャシとして,プロトタイプが,超小型,Under 2 Feetの内燃機関車中心に内燃機関車キットを開発して参ります.どうか御支援頂きますよう御願い申し上げます.又,基本的に1つのキットから2種類以上のどれかを選んで作って頂けるようにバリエーションキット方式としました.産業用内燃機関車をエッチング板より出来るだけストレスなく作って頂けるレンジを目指して,iModelsと名付けました.iはindustrialの略で,土木,森林,鉱山等一般産業で使われた小さな狭軌機関車をプロトタイプにしました.設計に当たりまして,HOナローとしてメジャーな9mmにも適用可能なように配慮するようにしました.(ある程度の改造は必要かも知れません)

SEK-010 iMatuoka1 松岡3トン 標準/日本粘土 完売しました

 東京ー加藤,酒井,大阪−森と挟まれて,今や関西より元気のいい名古屋近辺でも内燃機関車を供給していた「松岡」.広く産業用として用いられましたが,Webmasterも何故か知りませんでした.矢張り,足を使って実物を見聞していないと余りに知らないことが多いようです.とにもかくにも,主台枠のMatsuokaならぬMatuokaの陽刻が面白かったので,新生SEKの一番のキットに選定しました.低屋根の産業用らしい原型と日本粘土に放置してあったキャブから類推して,日本粘土旧型としてどちらかを選んで作って頂けるようにE板を作ってみました.
 推奨シャシはナローガレージ総代理店となっております,SEARAILS社のパワートラック,PowerMAXとなっております.殆ど大きな改造することなく,インストールが可能な設計としました.


走行シーンのショート動画です

  

  

SEK-011 iKato1 大谷鉱山の加藤 クラッチ部フード付き/フードなし,スケルトン仕様 完売しました

 大谷鉱山は京都にあった珍しい鉱山ですが,ここでも508mmゲージのユニークな機関車が働いていました.既に協三の機関車は複数社様から模型化されましたが,加藤としては非常に珍しいオープンキャブの機関車はモーターの隠蔽がなかなか困難で模型化されませんでした.ところが最近になって,Nゲージメーカから芸術的なパワートラックによる富山ライトレールのトラムが発売となり,超小型の内燃機関車であってもモーターの隠蔽が可能になりました.残念ながら,6.5mm以下のそのようなパワトラは存在せず,本キットは上記パワトラをボディより外して頂いて,それを使用します.非常に細密を極めた模型なので,若干価額も高価ですが,1つのモデルで2台のパワトラを得ることが出来ます.
 そのような意味から,クラッチ機構部周辺のカバーのついたタイプとそれをも外したスケルトンタイプの2種類のバリエーションキットとさせて頂きました.様々な市販のパーツでディテールアップすれば,実感もさらに増すこと請け合いの楽しいキットです.


  
  
SEK-012 iKato2 加藤低屋根3トン 標準型/「立山の泣き加藤」残少し

 昔から加藤の内燃機関車バリエーションとしてしばしば模型化されてきた加藤低屋根(3トン)のスケールモデルです.実際の竣工図を参考に寸法はそのそのままに作ったのはいいのですが,想像以上の小ささで,丸でNナローの機関車のようです.エッチングも慣れてきて,裏表両方に複雑なパターンを彫り込み,実感のある仕上がりになるようにしました.併せてそのバリエーションである,立山の変則窓の「泣き加藤」も作ることが出来ます.その他,HO-9/HO-6.5,フード開放/閉止,ラジエータ6列/7列を選べ,少なくとも16種類の加藤を1枚のE板から選んで頂けるというスグレモノです.HO-9選択の場合は,katoの富山ライトレールのシャシのみの使用,HO-6.5の場合はPowerMAX推奨となっております.
フードなしについては,HO-9は市販や弊工房製のエンジンロストが使え,Super-detailの超小型加藤を作ることが出来ます.HO-6.5に関しては,速習処理によるE板による内部表現を実現しました.




エンジン他補機をエッチングの凹凸表現で再現しました.
お詫び 先般4/29の頒布品 iKato2に関しまして,カバー表記をLow-Roofとするところ,Low-Loofとなっております.訂正してお詫び申し上げます.

iKato1の追加説明
エッチング板にテクスチュア
Engravingを施した板を表現し
たパーツがありますが,コン
ソールの内側から貼り付けて
下さい.


SEK-013 iKato3(植田建設・利根川)販売中
2フィートゲージの機関車としては,形も良く,ファンの間でも有名なトヨタ台枠仕様の植田建設と利根川工事事務所の加藤3トンを出来るだけスケールに近く模型化しました.前者は成田の闘争時に焼き討ちにあって現存しませんが,後者は「さわらの郷」にリストアされ,綺麗に静態保存されています.HO-9はkatoのポートラムのシャを外して流用するものとし,ボンネット開の形を再現できるようにしました.エンジンは適当にスクラッチして頂くか,市販のパーツをお求め下さい.HO-6.5はpowerMAXを使用します.標準でボンネットフード閉止とし,powerMAX本体を隠すようにしました.このキット1枚で形の異なる機関車2台,ゲージ2種,フード開閉の8通りから選んでいただけるお徳用キットです.

SEK-014 iKyosan1(松川石灰・中津川森林他全国森林鉄道)販売中
2フィートゲージの機関車としては,産業用としても広く使われた協三の3トンクラスの内燃機関車です.特に全国の森林鉄道にも5トンクラスと並んでしばしば使われました.2フィートに使われた物としては,松川石灰のものが色目も派手で,2フィートではこれを推奨しています.森林鉄道は殆どが2'6"(HO9)となります.Kato Portramのシャシを外してお使い下さい.ホンネットオープン,キャブオープンのフルディテールがお楽しみ頂けます(現在,量産中.近日発売の御案内が出来ると思います).


 

SEK-015 iSakai1(iAomori)(酒井森林鉄道用青森運輸型ー青森営林カスタマイズバージョン) 完売しました
Sea lion工房お提供のお待ちかねの酒井は一寸変わった酒井です.加藤と並んで日本を代表する酒井は森林鉄道で活躍しました.実際,優秀な模型が既にマーケットされ,大滝当たりのものはほぼカバーしたのではないかと思われます.同じものを作っても没趣味,没個性的なので,大滝と規模では負けなかった青森の酒井を模型化しました.
老朽化で改造したのか,使い勝手で改造したのか不明ですが,妙な「被せ」酒井です.片方は主台枠にボディを被せたようであり,片方は,ボンネットそのものに被せています.推奨シャシはKato Portramなので,インテリア,エンジンも凝ることが出来ます.先ずは将来とも模型化されることはないと思われる極小機関車キットを是非お求め下さい.


 


SEK-016 iMatuoka2 立山の松岡内燃機関車
Sea lion工房お提供のお待ちかねの有名な松岡2フィート機関車です.加藤や酒井のかげに隠れていますが,実に多くの産業用内燃機関車を森林,土木に供給しました.その中でも有名な立山松岡を模型化しました.特にジャーナル(軸受け)は一発成形でロストのような精密な.ものが出来るようにしてあります.レールと松葉のロゴも超精密エッチングでしっかり表現しました.有名な立山松岡も夏季,冬季仕様,機関庫の予備的41号機の3種類のバリエーションキットとしました..

 

SEK-017 iSakai2 桃介の酒井4トン 他
SEK-15に続く酒井で,今回は酒井4トンです.既に優秀な模型が出ているので,幾らかの逡巡もありましたが,このようなエッチングで兎に角細部まで彫り込んでみるのも面白いのではないかと,敢えて少数生産致しました.尚,お馴染みのバリエーションですが,山崎営林署音水でサービスに当たっていた,酒井4トン30番機としました.一見地味な期待ですが,主台枠の陽刻が立派で,作る者の気をそそります.複雑なジャーナル(ベアリング)も一発で成形出来るように工夫を重ねました.又,桃介はその上に板バネがつき,非常にユニークな酒井として有名です.iModels2の3Dパーツに頼らず,全閉ボンネットとしたところも大きな特徴です.多くのところでエッチングの極限を感じて頂けるキットと致しました.枚数も2枚とし,ボリュームのある構成となっております.サムネイルクリックで大きな写真がポップアップします.

SEK-018 iKato4 海津/須山建設の加藤4トン
久しぶりの加藤君です.長年暖めてきて欲しかった遊園地にあるようなマンガチックな加藤君のバリエーションキットの登場です.片方は岐阜県海津町の博物館に保存されている加藤で,標準的な高キャブの加藤4トンです.元々加藤は全長が短いモノが多く,普通にキャブを設計すると寸詰まりのような感じを与えます.完成見本では確認は困難ですが,実物のようなウェザリングに成功しています.尚,実物では空気取り入れ口のルーバーはありませんので,皆様のお手元に届くであろう量産品ではフラットなものとなり,より実感あるものとなっています.
もう一方は須山建設の加藤4トンです.加藤製作所には,該当の資料もなく,恐らく改造であろうと結論付けられています.ラジエータも酒井のように縦のグリルです.こちらは駆動方法が異なり,中間の軸受けがつきますが,それも表現.ボンネットがさらに小さくなっているので,丸でお伽の国の機関車です.塗装も時代とともに変わっているようですが,リストアの頃の派手な塗装にしました.E板でここまで出来るという限界をお楽しみ下さい.組み立ては,困難な箇所も無いように思います.何れも工事用で2フィート以下.PowerMAX推奨です.サムネイルクリックで大きな写真がポップアップします.


SEK-019 iSakai3 海津/大畑森林鉄道の酒井
土木工事に多く使われた加藤に比べて,全国の森林鉄道で活躍し,加藤と対極をなそうというエレガントな形の酒井.ところが大畑森林鉄道の酒井は一寸,印象が異なるようです.リベットがボコボコに打たれて,ボンネットの形も異なります.板バネ適用も,他の酒井で見られるものの珍しく,魅惑します.そんな酒井を模型化してみました.一見形状的に一般の酒井に比べて簡単なようですが,プロポーションの取り方,パーツの割が難しく,苦労しました.軽便祭での発売となります.当日参加出来ない方で御所望の方は別途御相談下さい.(注意:基本2枚以上の御発注を御願いします.又,E板屋さんとの契約上,原板使用に関わる軽費が加算されます.この点出来るだけ弊工房負担とさせて頂きますが,極端に枚数が少ない場合,+1,000円の上乗せをさせて頂きます尚,当日行けないという方の総数が5人を超えた場合は,1枚の御発注もお受けします.納期に遅延が生じる場合もあります.)SEK-019はVARIキットではなく,これ単一しか作ることが出来ません.スペース減少分だけ当然,少しお安くなりました.
KatoのPortramの動力台車を外して,動力化する仕様となっております.簡単なキャブインテリア部品も入っております.サムネイルクリックで大きな写真がポップアップします.


SEK-020 iTanaka/iYonekawa 田中土鉱機/米川製作所フリクションドライブ4トン−足尾保存機,銀河
土メーカーとしては無名ですが,極めてユニークな機関車で伊藤組でど土木工事に使われていた超小型機関車が足尾に保存されています.動態に向けてリストア中とか.弊工房では,田中の余りの可愛さ,米川のユニークさに着目し,模型化に踏み切りました.米川はフォルムもエッチングとするには難敵でしたが,御覧のとおり,複雑な形状の表現に成功しました.元々は508mmの超狭軌機関で,PowerMAXの6.5mm,少し無理はあるモノの,PowerMAX−9mmの推奨標準モデルですが,KatoのPortramシャシも削り込む必要はありますが,適用可能です.唯,相当狭い幅の機関車なので,入れ込むための作業は自己責任で御願いします.その場合はダミーながらフリクション機構も組み込むことが可能です.併せて,Nゲージと見まごうような,可愛い田中の機関車も同包され,2台の機関車を1キットで作れます.価額は極限まで安くしました.この特殊形状を作るには可成りの失敗を重ねておりますが,皆様に転嫁しないこととしました.(注意:基本2枚以上の御発注でデカルをお送りします.製作にも失敗を見込んで頂くと安心します)サムネイルクリックで大きな写真がポップアップします.

田中のNナロ−酒井のとツーショットです。小ささが分かります。
開発の途中の米川.これはラジエータも上手く表現出来ておらず,
採用しませんでした.



SEK-021 iMori1 足尾歴史館の森と戦前型森の4/5トン
上記と同じ足尾で動態保存すべく,リストアされている森4トンです.未だ完全にリトトアされた訳ではないのですが,公開されている最新の画像からモデル図面を興しました.さらに前回,適当なシャシもなく,ボディキットになってしまった森の機関車(戦前型)−初期作品参照−を再度見直し,KatoのPortramシャシの入ることも確認されましたので,完全パターンリドローでリメークしました.戦前型の4/5トンを作ることも可能です.どれか1種類を選んで頂けます.KatoのPortramのフラットシャシで,上周りを作り込むことが出来ます.エンジンも適当なものがあれば,入れ込むことが可能です.2セット御購入で,レジンエンジンディテール(H27.7.3品切れとなりました.申し訳ありません)とデカル(森戦前用)プレゼントのゴージャスおまけ付きです.無論,PowerMAX 6.5mmも使えますので,WB(軸距)の差異さえ気にしなければ,2フィートモデルも可能です.どうしてもWBの同じシャシと言われる熱心なファンの方にモーター縦置きのWB=10,6.5mmシャシのキットを用意させて頂くことも計画中です.これはW社様のパーツを使用の予定で,完全な予約販売となる予定です.サムネイルクリックで大きな写真がポップアップします.黒い機関車がリメーク版,ライトグレーが足尾版です.黒い機関車には特別シャシのパイロット版を使いました。(6φモーター仕様).


SEK-022 iSakai4 音水の酒井II/王滝森林フェスティバルの動態保存酒井(旧132号機)
久しぶりの原点回帰のSEK新作品です.今回はエッチングでの再現の限界に試みたつもりです.そのため何度と無くやり直しを行い,若干同包追加部品等で,お手数をおかけしますが,それなりの作品が割合簡単な工作で出来上がるものと思っています.下記の映像の通り,E板とは言えない立体感を把持し,しかもE板本来のシャープさも維持しています.車種はひっそりと消えていった音水の酒井の新台枠バージョンで,今までキット化されなかったものです.屋根に水タンクを備える等,一寸ユニークな形状をしています.残念ながら,この機関車も消えてしまい,今はない機関車で昔を忍ぶ機関車です.対極的にリストアされ,現在も活躍中の華やかな酒井も部品の選択で作ることが出来ます.王滝の森林フェスティバルで疲労されている旧王滝森林の132号機です.エメラルドグリーン(塗装はしばしば変えられているようですが)の美しい機体です.酒井や小形ナローで何時も機の使うHゴムに関しては完全別パーツ化を図り,塗装時に過度のストレスがかからないようにしました.尚,基本的に,従来通りPortram.PowerMAXG=9mmをお使い頂けますが,コストダウンを図った,弊工房の汎用シャシG=9mm,WB=12mm酒井型もお使い頂けます.但し,若干主台枠の上面を切り落とすか,鑢で広げる等の措置が必要ですが,低価額,低労力での動力化が可能です.同時発売は少し無理なようですのでお使いになる予定の客様は暫くお待ち下さい.