今回は一寸HO-6.5から離れましょう.
私も加藤,酒井の特に3トンクラスの寸詰まりの機関車のファンですが,台枠刻印を見てみると,お約束のようにTokyoと書かれています.特に東京アンチではないのですが,他の街の刻印はないものかと探すでもなく色々と内燃機関車の写真を見てきたのですが,ありました.小さな町工場ひしめく大阪です.一寸衰えたとはいえ,何かと東京の対局として語られることの多い街,大阪です.確かにOsakaの刻印が明確に見て取れます.これはと早速,模型化の方向で検討して,早1年.工場長の方から,ロストが送られてきたので,早速公開致します.殆どキットとして必要な部品は揃えることが完了しましたが,何とこの刻印も0.1mmのエンドミルで原型を削りだしたとのこと.この刻印だけで,24時間要したとのことです.早くエンドミルを動かせば,一発でポキンで1本2〜3万のエンドミルがお釈迦になってしまう訳ですから,苦労のほどが忍ばれます.エッチングによる原型とは異なり,非常に深い刻印が可能となり,シャープそのものです.
ラジエータグリルも私はエッチング板で仕上げていたのですが,工場長に却下.工場長の原型によるロストに変更しました.三角の棒が見事に表現されています.この部品は精密なものがあり,これまでロストで供給されてきたものもありますが,断面三角形状のものは初めてだと思われます.さてさて,どんな機関車が出来るのでしょうか.もう少しお待ち下さい.お約束のマイナー機関車ですが,一寸面白いものがお目にかけられると思います.生産台数は寡少で若干高価になってしまいますが,これもマイナーものを手がけるものの悲しさです.今度は,フード全開の機関車で,その点からも映えるHO-9の機関車が出来るものと思っています.
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